FRBが「小規模非農業部門雇用者数」データへのアクセスを失う

 「Fed Whisperer」として知られるNick Timiraosは、米連邦準備制度理事会（Federal Reserve）の関係者が最近、第三者の雇用データへのアクセスを失ったと報じた。2018年以降、給与処理会社ADPは、米国民間部門労働力の20％をカバーする匿名の雇用および所得情報を含むデータセットをFederal Reserveに提供してきた。Federal Reserveは通常、このデータを事後約1週間で受け取っており、雇用市場の状況をタイムリーかつ包括的に把握する手段となっていた。関係筋によると、Fed理事Wallerの8月末のスピーチでFederal Reserveが長期にわたりADPの雇用データを利用していることが公になった後、ADPはこのデータの提供を停止したという。この変更の具体的な理由はまだ明らかになっていない。Wallerのスピーチでは、脚注でADPのデータが引用されており、労働市場の減速に対する懸念がさらに示されている。その脚注によれば、暫定的な推計では夏季の雇用状況が引き続き悪化しており、データの期間は最新の政府データのカバレッジ期間を上回っていることが示されている。